幼児期に「塗り絵」を通して育つ意外な力とは?
(ベネッセ教育情報サイトより)
塗り絵は手先を動かすトレーニングとなります。
最初は色鉛筆やクレヨンを持つ手はぎこちないですが、次第にしっかりと持ち、線からはみ出さないように塗れるようになります。
このようにして、筆づかい、いわゆる運筆能力がアップし、やがてお絵描きや文字を書く力につながると考えられます。
線からはみ出さないように塗るためには、結構集中力を要します。塗り絵に没頭することで、集中力の向上が期待できます。
最初は、1色で塗りたくるだけという子どもが多いですが、次第に複数の色を使い分けられるようになっていきます。
塗り絵を通して色の名前や違いを覚えていくのです。
塗り絵に限ったことではありませんが、「できた!」という達成感は子どもの自信を育みます。
塗り絵を通して育った自信は、やがてお絵描きなどもがんばろうという気持ちにつながっていくでしょう。
塗り絵を通じて子どもが成長しやすいように、次のようなサポートを心がけましょう。
線からぐちゃぐちゃにはみ出していると、保護者はがっかりするかもしれませんが、小さな子どもにとって色を塗る作業は難しいものです。
教えたからといって技術的にすぐに上達するわけではありませんから、あまり細かく指摘せずに自由に遊ばせるようにしましょう。
大人から見て上手に塗れていなくても、「よくできたね」「前よりも上手になったよ」などとほめると、「もっとやりたい!」という気持ちになります。
ほめられることを支えにして子どもなりに工夫をするうちに、次第に上達していくものです。
ときには、保護者のかたも一緒に塗り絵を楽しみましょう。
「こうやって塗りなさい」などと教える必要はありません。
自由に塗っていいわけではなく、「答え」がある遊びなのだと子どもが感じたら、塗り絵のおもしろさは半減してしまうでしょう。
何も言わなくても、保護者の作品を見て、「上手だな。自分もこうしてみよう」などと、子どもなりに感じ取ってくれるはずです。
大人の塗り絵の効果がすごい!
(新米おばあちゃんの知恵袋より)
塗り絵の図柄を見ると脳はどんな図柄だろうと考えたり、自分の過去の記憶にあるものと形や色などを照合してみたり、どこから塗ろうか、何色で塗ろうかと考えます。
そして実際に手を動かして塗る作業は、後頭葉・側頭葉・頭頂葉・前頭葉の脳全体を活性化させるそうです。
認知症予防の効果も期待できるそうです。
塗ることに集中していると雑念が吹き飛び無心になり、ストレスから解放されることから、ストレス解消の効果があるそうです。
塗ることに集中していると無心になり、瞑想しているのと同じような状態になることから、自然と呼吸が整って自律神経のバランスを整える効果があるそうです。
塗り絵にはアートセラピーの効果があり、精神科の作業療法としても取り入れられています。
人間には自然治癒力が備わっていて、塗り絵を塗るときに知らず知らずに自律神経を整える効果のある色を選ぶことが多いのだそうです。